Ph.Dだけで感じる限界
技術系のPh.Dは技術系の業務では重要です。深い専門性というのがその世界では武器になるからです。しかし企業において技術系の仕事をしていても、昇進していくと部下をもつようになり段々とプレーヤーとマネージャーとしての比率が変わっていきます。
そしてマネージャーの比率が高まっていった時に壁にぶち当たるのです。いや、実際には壁にぶち当たらない人の方が多いかもしれません。従来積み上げてきたOJTマネジメントを引き継いで実践していけば大体のマネジングは出来ると思います。
OJTマネージャーがはびこる日本企業
しかし私はそれが現在の日本企業の非常に危ういところの一つだと思ったのです。
昭和生まれの人が積み上げてきたOJTマネジメントが通用する時代ではありません。だからといってMBAで学べるマネジメントが通用する時代だとも言いません。ビジネスというのは自社だけでなく他社もいる競争の世界であり、世界の大半がMBAという経営フレームワークを学んできた人達がマネージャをしている中で、その経営フレームワークを知らないまま戦う事がまずいと考えたのです。
敵の武器や戦術を全く知らないまま、以前はこういうときはこうすれば上手く行ったからこうしようというやり方だけを頼るのはちょっと違うだろうと思ったのです。
これからはPh.D×MBAが増える?
ですので、私自身もマネジメント中心の業務になった時にこれはマズイと思い、MBAに挑戦しようと思ったのです。
一方逆の声も聞いたりします。MBAで経営学だけを学んできて技術を判っていない人が少なくともテックカンパニーのマネジメントは出来ないと。実際どうなのかまだ肌感覚では判りませんが、少なくともイノベーションが重要視される現代においてテクノロジーに深く精通していることは武器になると思います。
以上のように、私自身にとっては、会社で働いており、キャリアアップしていくに従って必要なスキルが変わっていくため、工学修士→工学博士→経営管理修士というのは非常に自然な流れだと思っています。
それぞれの学位が簡単なものではありませんから、それぞれのタイミングが20代→30代→40代となるのもまぁ許容範囲かなと考えています。今後はそういう人も増えるのではないでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿